スコトーマの外し方はどうしたらいいですか?
という質問をいただきます。
スコトーマやRAS(ラス)という言葉を目にするあなたは、きっと自己啓発を頑張っているのではないでしょうか。
ただ、スコトーマやRAS(ラス)について、関係性を踏まえて分かりやすく解説しているものが、あまり見当たらないですよね。
ですので、スコトーマの外し方というのもピンとこない。
このスコトーマとRAS(ラス)について、私の体験談を踏まえながら全体像を分かりやすくお伝えします。
最後まで読んでいただければ
- スコトーマの外し方やRAS(ラス)の機能
- 今後どうするべきか
などが分かりますのでぜひ最後までチェックしてみてください^^
スコトーマ RAS/スコトーマとは
スコトーマとは、一言で表すと「盲点」
元々は眼科医が使う用語の1つで、目の構造的に見えない暗点のことです。
それがいつしかコーチングなど心理学の分野でも使用されるようになり、「心理的盲点」の意味で浸透してきました。
心理的盲点
そうです、スコトーマは心理的盲点として使われています。
本来、物理的に見えるはずなのに、自分が見ようとしないために見落としているのです。
ちょっと間抜けな話のように聞こえるかもしれませんが、脳の機能として無意識レベルで行われています。
この無意識レベル、潜在意識のところで行われている瞬間的な判断です。
スコトーマの外し方とは
スコトーマを外す。
これは、盲点をなくすという解釈です。
心理的な盲点を外す。
スコトーマの外し方を知りたい人は、スコトーマの意味も分かっていて、どうしたらいいかという疑問でしょう。
そのスコトーマの外し方も解説していきます。
ただその前に、スコトーマと関連したものとしてRAS(ラス)の解説もしますね。
実はこのRAS(ラス)機能がスコトーマに密接に関わっています。
スコトーマ RAS/スコトーマの外し方に関わるRASとは
RASは、Reticular Activating Systemの頭文字をとった略語です。
ラティキュア アクティベーション システム と読みます。
日本語としては網様体賦活系と言われています。
正確には、脳幹網様体賦活系(のうかんもうようたいふかつけい)と言います。
これは自分にとって不要な情報だと判断した場合に、その情報を遮断する機能です。
スコトーマの外し方を理解するうえで、とても大事な機能です。
RASはなぜ情報を遮断するのか?
人間の脳は非常に高性能です。
ものすごい情報量をインプットできます。
ですが、無制限に大量の情報を吸収すると大変です。
その情報を処理するために、ものすごいエネルギーを使います。
それは命に関わると言われるぐらいです。
そこで生命の危険を避けるため不要な情報はあらかじめ遮断する仕組みが備わったということです。
本来、脳の機能はとても優秀で、RASという網様体賦活系で無意識レベルで情報を判別しています。
どのように判別するかといえば、自分が興味があるか興味がないか、その違いです。
単純です(笑)
RAS(ラス)の判断基準
もう少し深いところの話として、RASはどうやって判別するのか?
それは、過去の経験に基づいて重要度を判断しています。
過去の経験で、自分が重要だと判断した結果を結び付けて、いま目の前の出来事を瞬間的に判断しているのです。
これは重要、これは重要ではない、とRAS(ラス)の機能がフィルタリングしてくれます。
つまりRASはフィルターの役割です。
この脳の機能がスコトーマに関係するのです。
スコトーマ RAS/スコトーマとRASの関係
ここまでの話を少し整理しましょう。
スコトーマとRASの関係をまとめます。
人間はRASという機能によって、自分が必要だと思う情報と不要な情報をフィルタリングします。
無意識のレベルで取捨選択しています。
その中で自分が不要だと思っている情報は遮断されています。
それがスコトーマ、つまり心理的盲点として見えてこないわけです。
脳が不要だと瞬時に判断して遮断していますので、見落としているのです。
そう考えるとスコトーマを外すというのは、無意識レベルで変える必要があります。
スコトーマの外し方って難しそうですよね。
ですが、難しく考える必要はありません。
例えば結婚について、思いを強くしていけば結婚に関係するものが情報として見えてきます。
人生を好転させたいと強く思えば、人生を好転させるための情報やヒントが目につくようになるのです。
成りたいこと、願うものも、それらを強く意識するとそれに関連したものが見えてきます。
不思議な魔力が働くわけではありません(笑)
人間の持っている機能が使われるだけです。
とても現実的な話です。
それでは実例でお伝えしていきます。
スコトーマ RAS/RAS機能によるスコトーマの実例1
私の話ですが、まさにこのRAS機能によるスコトーマ現象を実感したことがあります。
私はある時、献血をしようと思いました。
その時はまだ軽い気持ちで、詳しく調べるほどではありませんでした。
その時ふと思いました。
「渋谷に何年も住んでいて献血できる場所を見たことがないな…」
「案内の看板も見たことがないし…」
「もしかして渋谷には献血する場所はないのかな?」
と思いました。
それから数日後に渋谷の街を歩いている時、「そうだ献血しようと思っていたんだ」という記憶を思い出しました。
その時です。
目の前に、献血の大きな看板が見えたのです。
スコトーマが外れて何年も見えなかった看板が見える
私はその看板が見える通りを何年も繰り返し歩いています(笑)
駅前の雑居ビル。
もう見飽きる光景ばかりだと思っていましたが、始めて献血の看板を見つけました(笑)
きっとその呼びかけは毎日のように行われているのでしょう。
その献血ルームはずっと前からあったようです。
私は何年もその存在に気が付かなかったのです。
献血を意識していない時はその看板も呼びかける人もまったく目に入ってこなかったのです。
スコトーマにしても極端すぎる例かもしれませんが。
本当にこういうことがあるから、人間の機能って驚かされます。
私の場合、RASの機能が良すぎて情報を遮断しすぎるのかもしれません(笑)
スコトーマ RAS/RAS機能によるスコトーマの実例2
ある時、私はなぜか急に結婚したくなりました。
41歳の時だったと思います。
それまでまったく結婚願望はなく、むしろ1人の生活に慣れすぎて、その気楽さが良いとさえ感じていました。
それなのになぜか結婚願望が出てきたのです。
いま思えは自分でも不思議ですが、当時すぐに婚活を始めました。
ヤフーのお見合いサイトに登録したり、周りに婚活を始めたと伝えたり。
そんな変化の中で、ある時、歯医者さんに行って待合室で雑誌をペラペラ眺めていました。
しっかり読みたい訳でもなく、時間つぶし程度です。
そこで、その雑誌から目に飛び込んできたものがありました。
マッチングする占いカフェ。
事前登録して相性の良い人だけマッチングして、そのカフェでお見合い的なことをしましょうというサービスです。
以前の自分なら、まったく目に止まらない内容です。
存在すらスルーするようなもの。
それが、目に飛び込んできたのです。
当時渋谷に住んでいて、そのカフェも渋谷でしたので、後日そのカフェに行きました(笑)
結果的にそこでの出会いは結婚につながりませんでしたが、良い経験でした。
これもまさにスコトーマが外れた体験でした。
RASが必要な情報だと認識したということでしょう。
それは私の心が結婚に興味を持ったから、RASというフィルタリング機能の条件が変わった結果です。
スコトーマ RAS/スコトーマの外し方は興味を持つこと
1つ目の献血の話も、2つ目のマッチングカフェの話も、自分が興味を持ったことで変わった体験です。
それまで見えなかったものが見えるようになった。
つまり、スコトーマの外し方というのは、興味を持つことだと言えます。
自分が本当に興味を持つと、RASのフィルタリング機能の条件が変わるわけです。
物事の重要度を変えるのです。
今まで脳が不要だと認識していたものが、必要だと認識することでフィルタリングの条件が変更されたのです。
これがスコトーマの外し方です。
興味を持つこと。
自分が本心から求めること。
スコトーマ RAS/スコトーマの変化で見え方も変わる
RASの機能の影響でスコトーマが変わるというのはそれほど難しくありません。
自分でしっかり意識してみるとRAS機能も反応します。
それがスコトーマの外し方にもなります。
スコトーマで街を走る車への意識も変わる
よく言われる例えとして、街を走る車があります。
普段、街を歩く時にどんな車が走っているか、あまり意識しないと思います。
私は全然気にしません(笑)
ですが、車を買おうと思ったら街並みの車の景色も変わります。
車を買おうと考えたら、色々な車を調べます。
欲しいと思う車があればパンフレットを何度も見るでしょう。
そうなると街の中で、欲しい車が何度も目に入るようになります。
その車種は、急に街を走り始めたわけではありません。
ずっと以前から、何度も通っているのです。
ですが、自分が意識してない時は目に入ってこないのです。
RAS機能が遮断していただけです。
買いたい、欲しい、と自分にとって重要な存在になった時、見えてくるのです。
逆に自分が重要ではないと思っているものは、近くにあっても気づかない場合が多々あります。
RASのフィルタリング機能です。
興味の持ち方です。
自分が何に興味を持つか、それが大事です。
「スコトーマの外し方」を難しく考える必要はありません。
スコトーマ RAS/スコトーマの外し方はシンプル
スコトーマの外し方というのは、あまり型にはまる必要はありません。
あくまでも、自分の気持ちの中のことです。
自分の思考。
何に興味を持つか、何をするのが自分にとって楽しいことなのか。
自分は何を求めているのか。
改めて意識してみましょう。
その結果、勝手にスコトーマが外れているかもしれなですね。
スコトーマ RAS/スコトーマの外し方まとめ
スコトーマの外し方は難しく考えないほうが良いという話をしました。
スコトーマの外し方を特に意識するより、自分がどれだけ興味を持てるか。
そのことのほうが重要です。
自分が重要だと思ったものは、RASの機能によってフィルタリングされてスコトーマが自然に外れます。
RASは過去の結果をもとに重要度を判別します。
重要だと自分が判断すれば、関連するものが見えてきます。
スコトーマの外し方は物事それぞれ
念のためお伝えしますが、スコトーマの外し方というのは、物事それぞれにあると言えます。
例えば、お金についてスコトーマを外すとか、健康についてスコトーマを外すとか、生活の中のありとあらゆるものに対して、無意識で情報を遮断しています。
ですので、スコトーマの外し方を追求するよりも、まずは自分は何がしたいのか、何を求めるのか、改めて明確にするほうが良いと言えます。
そうすれば、今までRAS機能で遮断されていた情報も、おのずと見えてきて、結果的にスコトーマが外れます。
スコトーマ RAS/スコトーマとコンフォートゾーンの関係について
最後にスコトーマに関連するキーワードとして「コンフォートゾーン」について簡単に解説します。
スコトーマやRASという言葉が気になるあなたは、コンフォートゾーンという単語も目にしたことがあるかもしれません。
このコンフォートゾーンは心理学などで使われる言葉で、意味としては「自分が居心地の良い場所」
ストレスのない快適な空間です。
ですので、コンフォートゾーンの外にある大きな空間はRAS機能によって遮断されます。
つまり?
スコトーマ=心理的盲点によって、コンフォートゾーンの外は見えないゾーンになります。
だから何?と思うかもしれません(笑)
コンフォートゾーンはストレスもなく居心地が良いのですが、そのエリアは成長がありません。
また、パフォーマンスも良くないと言われています。
コンフォートゾーンの外は何なの?
成長のないコンフォートゾーン。
その外には、ラーニングゾーン。
その外には、パニックゾーン。
これは1908年、アメリカの心理学者、動物行動学者のロバート・M・ヤーキーズ、そして心理学者のジョン・D・ドットソンの両名が提唱する「ヤーキーズ・ドットソン の法則」による考え方です。
その後、アメリカ人のルー・タイス、日本の脳科学者の苫米地英人博士らがコーチングプログラムにて使用し、多くの人が目にするようになっているようです。
- コンフォートゾーン
- ラーニングゾーン
- パニックゾーン
この3つの中で本来は真ん中のラーニングゾーンに身を置くのが良いとされています。
自分の知らない領域で、適度な刺激やストレスを受けながら新しいものを吸収していくエリアです。
自分が成長し、経験を積んで、次のステップへ行ける。
視野も広くなり、自信もついて、人間性が高まるということです。
それが結局、スコトーマが外れていくことにつながります。
スコトーマの外し方として先にもお伝えしました。
興味を持つことから始めるのです。
そして、次は行動です。
興味を持って行動することでコンフォートゾーンからラーニングゾーンへ移行します。
そうすると、それまで見えなかったものが見えてきます。
スコトーマが外れるのです。